「鶴は千年 亀は万年」と、昔から大変めでたい縁起ものとして尊重されてきました。
善導寺境内地を中心にして外堀りがありますが、その堀の中の地形が亀の形に造られて町の東南入口が、ちょうど亀の口の部分に相当しています。
万年長寿の亀にあやかり表現されたものです。
天保の頃、亀口の地「現・亀口おこし総本舗の地」に容姿端麗有徳の尼層がおられ、道行く人々を止めては手作りの米菓子を接待して佛の功徳を説き、お念仏をすすめていました。
このことを大変お慶びになったご本山の御前様は、「法を弘め、佛縁を結ぶ良葉亀口おこし」と讃えられました。
以後、佛縁深き尼僧の米菓子「亀口おこし」と世に知られることとなりました。
おこしは日本民族が米を主食とした上古時代にはじまり、「おこしごめ」「興米(おこしごめ)」と書かれ、米を主材料として製られていました。
その頃、旅人は飯を日に干した「干飯(ほっしい)」をもって永旅の糧としていたと伝われています。
江戸時代に入り現行の西方の型に固めおこしとして製品化されました。
興米(おこしごめ)
干飯(ほっしい)
亀口おこしは天保年間に筑後地方の上米を干飯にし、砂糖 特に琉球黒砂糖(現沖縄黒砂糖)と水飴(現麦芽水飴)を混ぜあわせ、型に固めて創製し、今日まで百八十年。その間、原料の選択、味覚の改善、栄養に留意するなど幾多の研究を重ねてまいりました。
特に素朴な生姜の風味は顧客の嗜好とするところであり、亀口お越しの美味しさ、土産品、贈り物としての真価をお認めいただいたものとして信じてやみません。
今後も製品の向上に一層努めてまいりますので、何卒よろしく御賞味くださいますようお願いたします。
店主敬白
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